お釈迦様の足跡を辿って(3)
- 田中寺 龍谷山
- 5月15日
- 読了時間: 2分
ラージギルの初日は早く、朝5時に霊鷲山へ向かいます。
霊鷲山は小高い山で、お釈迦様が定期的に説法をなされた場所として知られています。
今回は霊鷲山にて日の出を迎えるため、向かいました。
まだ道は暗いものの、既に地元の人は出歩いていました。朝の散歩でしょうか。
霊鷲山の玄関口はまだ閉じていたため、裏道から向かいます。
頂上へ向かう途中には出店が並んでいますが、さすがに閉じていました。
途中、野良犬も合流して一緒に付いていきます。
彼らも散歩でしょうか。それとも私たちと巡礼しに行くのでしょうか。

頂上にはお釈迦様が座ったとされる法座があります。
そこでは既に別の団体が読経をしていました。
どうやら韓国の仏教徒の方々だそうで、般若心経を唱えていました。
時間がかかるということなので、お隣でこちらも般若心経をお唱えしました。

読経を終えて、振り返ってみれば夜明けを迎えていました。
今から2500年以上も前、同じようにお釈迦様たちがここで大陽を見ていたのだろうと思うと、感慨深いものがあります。

下山途中、事件が起きました。
同行していた方が朝食用に購入した果物をサルが奪い取ってしまったのです。 霊鷲山にはサルがたくさん居ますが、彼らの多くは人間が食べ物を持っていることをすでに知っています。
しかも、彼らは複数方向から同時に襲いかかったため、あっという間の出来事でした。

ガイドさん曰く、攻撃的なサルがいる一方で、大人しいサルもいるそうです。
大人しいサルたちは友好的に近づくため、訪れた観光客から餌をもらえます。
生存戦略として大人しくした方が返って良いと理解しているのかもしれません。
『維摩経』にはこんな言葉があります。
難化の人の心、猿猴の如し(導きづらい人の心はサルのように落ち着きがない)
私たちの心は目先のことで常に揺れ動き慌ててしまいがちです。
ひとまず深呼吸をして、どっしり構えることも大切かもしれません。
追伸:夜明けと同時に牛たちが上っていきました。かれらは何を目指しているのでしょうか。
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